レーベルそら 始動の背景

「執筆しませんか?」「…へ?ボクが?」

 

「河合さんが、いろんな場所で発している言葉の影響力…うちで本を出してもらえませんか?…各所での講演、コミュニティ運営での導き、SNSで綴っている出来事…あなたの仕事・社会・子供の育みそれぞれの向き合い方に触れた人が、自分の進むべき道を見直したくなるその影響力…それをうちで本を出して欲しいんです…」

  

大変おこがましいとは思いながら、そうした各方面からのお誘いには確かに興味を持ちました。

初めは正直言って「え?…ボクの本が?…」と嬉しかったですし…。

  

しかし、出版される側としては、当然ながら「売れる本」にしないといけません。そうすると、出版関係者からは「ノウハウ本」「How to もの」といったような『やり方』の内容を求めてこられます。

  

ところが…そもそもボクは、マニュアルものをほとんど読んだことがなく、今もあまり興味がありません。何事にも、「あり方」(目的)があってこその「やり方」(手段)だと思っています。むしろ混とんとしたこの社会環境の中で、今こそ自分の働きや人の育みにおいて、「あり方」が大切ということばかりを各所で配信してきました。

  

そんなオトナになりたかった…

 

一方で…ここ数年、いろんなところで新しいご縁がいただく中で、特に先輩経営者の方々を中心に、次のことをよく言われます。

「河合君のその自由奔放というか…バカバカしい言動の中に魅せる自分らしさを見失わない振る舞い…実はボクはあなたのようオトナになりたかった。」

年配から年下のボクに向かって「そんなオトナに」って…たぶん褒めていただいている(?)機会が増えています。

 

これは何が起きているのかと自分なりに考察してみると、仕事でも地域社会でも、価値創造とつながりのチカラを高め合うために、常に「あり方」だけはブレない言動を続けているからだと思えるようになりました。

  

ボク個人としては、自分の仕事先、各種ワークショップやコミュニティでの運営、地域や子供と向き合いなど、全ての場面でブレることのない「芯」みたいなものがあります。

 

もちろん、その「芯」が定まるまでには、過去たくさんの失敗や挑戦を繰り返して、いろんな経験則があります。そうした失敗経験も恥ずかしがらずに包み隠さず…常に将来ビジョンを見据えています。

 

結局、決して「成功者」ではありませんが、「成長者」として、共感し合える仲間と、自分達にできる価値共創を続けるあたり、『あり方』『自分軸』『芯』をしっかりアウトプットし続けている…それを行動で示していく繰り返しが、ここ最近、周りから「影響を与えている」と表現頂く評価になっていることが判ってきました。

 

しかし、ボクの「芯」もまだまだ発展途上です。

だからこそ、これからも「成長」させていきたいとは思っていますし、そういう場と時間をボクの周りにいる関係者の皆さんと一緒に過ごすために、お互い高め合える空気をさまざまな場面で創っています。

つまり、成功者でもないボクが、「影響を与える」というのは、それこそ大変おこがましい話なわけです。

 

要は、売れる本を書いて「影響」を与えるというのは恐れ多いことというのが、今のところの結論となっています。

そうした中、どの場面でも、ボクの『あり方』についての言動が、皆さんが自分自身のなりわい、働き、暮らし、育みとの向き合い方において、少しでも自分らしさを見出すための「栄養」くらいになれば、それはそれで大変うれしいことです。

  

ミツオの笑顔の陰謀

  

2012年6月から、大阪と神戸でビジネスコミュニティを一緒に運営している人物に、近藤光央という男がいます。

2003年頃に出会い、一緒に仕事するようになったのは2007年くらい。

 

遊びのイベントから始まり、今は仕事運営で時間を共にすることが多いのですが、この13年間、最もボクを身近で観察している男かもしれません。

 

ボクに、どうも「やり方」の本の執筆に違和感があることを共感してくれていたのか…2015年の暮れに、一つの提案がありました。

 

 

「カワイさん…レーベルって知ってはりますぅ?」「ナニそれ??」

 

「ボクも個人的にDJ活動を復活させるので、個人レーベルを立ち上げようと思っているんですけど…

カワイさんの発するコラム的な『コトバ』や、やっているトークセッションやマルシェ開催などのイベントのリアリティある『ライブ感』…

これをレーベルというカタチで配信してみませんか?」

 

当初は、「ボクがアーティスト発掘や音楽活動をやるわけでもないのにレーベル?」とは思いました。

 

しかし…確かに出版社に売れるかどうか心配される「影響」を与える形態よりも、本にすると売れなくても心が潤う「栄養」を吸い取ってもらえる形態…それをレーベルという形で、一つの主義主張…「あり方」のコトバとリアリティの記録を配信というスタイル…

コレはアリか!とストンと腑に落ちました。

 

ボク自身、自分の本業、各種ビジネスコミュニティの運営、講演活動、地域社会での子供達の育みの考え方、マルシェ開催…どの場面でも次世代の経済と文化形成を担う子供達の心に響く「顔が見えるコンパクトな範囲での循環型経済」を本気で創ろうしています。

 

そのビジョンに向けて、常に『あり方』にこだわって、全てのプロジェクトに関与させていただいています。

そうであれば、長編書籍化の実現は難しくても、断片的であっても「リアリティ」を配信し続けることで、コトバだけではなく次世代の子供達に響くことを背中で語ることもできるのが、このレーベルになるのではと…。

 

もちろん、推察いただいているとおり、このレーベルからは収益性の匂いが全くしません。アフィリエイトにするつもりもないし、別に何かしらのプロモーション活動というわけでもありません。

 

それでも…

  

自分らしい暮らしと自分らしい働きを「自分で創る」なんて…こんなもんですわ…というオトナと、その周りにいる仲間達の背中をお見せするだけのスタイル…それはもう、独自メディアとして、一つの「新しいレーベルスタイル」になってもエエのかな~という感じなわけです。

 

ミツオに、ぼそっとレーベル立ち上げを提案されて、もうその翌月には、レーベルのロゴマーク制作もデザイナーさんにお願いしていました。

自分らしい生活を創るために、失敗を恐れずに不完全である自分を楽しむ」…そのコンセプトを汲んでくれたデザイナー沖那奈子さんが、紙ヒコーキをモチーフにロゴをデザインしてくれています。

 

LABEL SORA

・コラム配信(カテゴリー:働き・暮らし・育み・その他)

・ライブ配信(トークセッションや開催マルシェ等)

 

不定期更新ですが…依存型消費者から脱却し、創造型生活者になるために成長し続けたい人達と、共に歩んで行きたいと思いますので、宜しくお願い致します。

 

2016年3月1日

Backstage,Inc.

河合 義徳

 

ロゴデザイン:沖 那奈子